生い立ち（31）

この後　私は母と大喧嘩をします。

人生初の大大喧嘩です。

思えば私は　子供の頃から疑問を感じてもあまり反抗をしませんでした。

例えば‥
高校でバイトを始めた途端、お金を要求され、
私だけバイト代から数万いれていたとか

親が弟をかばうとかした時に、私お姉ちゃんだから我慢しなきゃ、
弟は末っ子だから親にとっては可愛いんだ‥とか

自分を納得させる理由を無理やり作って、気持ちを封印してきました。


弟は弟で、育ってくる過程で、色々思う事はあったと思いますが‥

そうした子育てのひずみ、情が薄く家族として体（てい）をなしていない事、
自分たちの目先の事を優先し、お互いを思いやってない事、

私たち家族に足りでない事が最悪の形で具現化してしまったのです。


私にはずっと不思議に思っている事がありました。

母は80代の今となっては、唯一血圧の薬のみ、飲んでいますが、
この年齢になるまで持病もなく、薬を飲んでいる事などありませんでした。

もちろん　私たち双子の妊娠中も飲んでいないし、
ぶつけたり転んだりした事もありません。


それなのにどうして私だけ、こんなに疾患を持って生まれてきたのか‥

細胞が分裂して胎児になっていく過程で上手くいかなかったとか、
双子ですので栄養が偏ってしまったとか、

テレビとかで耳にした事がありますが、

ロシアンルーレットではあるまいし、
そもそもどうしてそうなってしまうのか、不思議でなりませんでした。


私も子供がおりますが妊娠中って色々な事に気をつけると思うのです。

お腹に話しかけてみたり乳製品を控えてみたりetc.
10ヶ月間、大切に大切に育み出産を迎える‥

それでも私のように、先天性疾患を持って生まれてくる子がいる‥

どうしてなのか　なぜなのか不思議で仕方がないのです。

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生い立ち（30）

母、父、弟夫婦が同居し、私も頻繁に実家に通い、
大人が5人も側で暮らしていながら、
皆が自分を優先し、部屋でゲームだと思い込み、

こんなに大人がいながら誰ひとり寄り添わず、

甥っ子は、どれ程　孤独だったかどれ程　寂しかったか、
どれ程苦しかったか・・


家族って何でしょう？

誰かが病気になれば心配し助け、その心に寄り添い、
互いに思いやって共に暮らす、

こんな人として基本的な事が私たち家族には誰もできていなかったのです。

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生い立ち（29）

弟の長男は小学校でいじめを受けて以来、
人との関わりが苦手な子になっていました。

学校を休む事はありませんでしたが、
部屋でパソコンゲームをしている事が多くなっていきます。

弟夫婦は　週末は次男の部活の試合の応援、
平日は互いに仕事で手一杯、

いつも学校から帰ると、部屋から出て来ない甥っ子が気に入かかり、
話題にすると、
「2階の事は言わない様に」と、母から釘をさされました。

私も、小姑にうるさく言われたら、嫌だよな‥
男の子だし部屋でネットゲームに熱中するなんて
あるあるだしな‥と一線を引いてしまいました。

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生い立ち（28）

この頃、我が家もパソコンを購入します。

居ながらにして調べる事ができ、
足の事、味覚.嗅覚の事、父中心のバラバラな家族の事、躍起になって調べました。

そして、聞いた事もない単語を見つけます。
'機能不全家族'　'きょうだい児'

私には障害がありますから、弟がきょうだい児という事になります。

衝撃でした。

それから私の頭の片隅からこの言葉が消える事はありませんでした。


そして機能不全家族、以前　投稿した様に
父の機嫌の良し悪しが　全て決まる家で、

怒鳴られて育った弟と私は、自尊感情が低く、自分を認める事が苦手。

父がそうであった様に、他人にも厳しい。
弟の性格も父に似ていました。

弟には2人の子供がいました。

何故か　小さい時から長男だけ叱っている事が多く、

弟が長男を叱る
　　　↓
それを聞いた父が、「叱ってばかりいるな！」と弟を叱る
　　　↓
自分だって散々俺たちを叱ってきたじゃないか！と納得しない、

この様な構図の中にありました。

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生い立ち（27）

自分も生活を変えようと就活を始め、フルタイムの仕事に就きます。

結果、私は週末しか実家に顔出し出来なくなり、
もしかしたら同居の弟は、色々頼まれていたのかもしれません。

この頃少しだけ自由になるお金が出来た事で、
もう一度　味覚.嗅覚の治療に挑戦したいと思う様になりました。


評判が良いからと職場の人の紹介もあり、とある大学病院の門をたたきます。

今度こそ！と淡い期待を持って。診察の後、後日検査を受けました。

舌の上に機械を乗せて感覚をはかります。

強いステロイドの投与も受けました。

しかし先生からは、「原因がわからない耳鼻科の範疇(はんちゅう)ではない」と
言われてしまい、その後　一人でどう帰ったか覚えていません。

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生い立ち（26）

弟は、建て増しした実家2階に夫婦で住みながら、
私の子より数歳下の２人の子供を育てていました。

弟も運転できますから、
母は「銀行に行きたいから駅まで連れて行って」とか頼んでいました。

しかし、ちょっとそれは　言い過ぎでは？と思う様な言葉で拒絶するのです。

全てではないですが、弟に動いてもらえないから私に頼る、

私は私で、弟は働いていて時間もないし、'自分が代わりにやらなければ'と
自分自身を縛っていくこんな日々でした。

もともと人が苦手で友人が多くない私。
社会人になっても出かけたりする人はいましたが、

転勤で長く地元を離れている間に、疎遠になっていました。


主人は転勤先ですので私しか子供の事をやる人がいません。

子供を優先し実家と距離を取れば良いのですが、
どうしても気になって向かってしまう、
恥ずかしいですが‥'共依存'していたのだと思います。

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生い立ち（25）

地元の学校は子供大会や地区レクが盛んな学校で、
知り合いになったママ達に地区レクの綱引きに誘われます。

地区の年配の方たちも出場するので、綱引きなら大丈夫かと参加しました。　

勝負がついて体勢を立て直し、いざ！退場という時に、
何故か、足がもつれて思い切り尻もちをついてしまったのです。

校庭の真ん中、みんな見ています。

私の足に障害がある事がこの出来事で知れ渡り、
2度と誘われる事がなくなってしまい、
これも自分にとって、忘れる事の出来ない悲しい思い出です。

私の自宅と実家は、市内の端と端、往復1時間強くらいの所にあります。

帰ってきた事により車の運転できない両親にあてにされる様になりました。

両親は、運転ができないので、“運転は神経含め、結構疲れる”‥という事自体
わからなかったのだと思います。


「此処のスーパーで安売りしているから買ってきて」
「どこどこ連れて行って」「終わったら次ここ‥」
１日つぶれるなんてざらでした。

子供の習い事や塾の送迎、部活の試合、
両親の用事を消化する事で子供の事がおろそかになってしまう‥

この頃少しおかしくなってしまい、
カウンセリングに通う事になります。

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生い立ち（24）

2年生に進級し暫く経った頃、子供が「嫌な事をされる」と言い出しました。

聞くと、席が後ろや隣の、“給食”で、グループになる子達の様でした。

ふざけているのでは？と確認してみますが、訴えは日に日に大きくなりました。

決定打になったのは、腕に鉛筆を刺されたようで芯の先が折れ、
皮膚の下に入り込んだ状態を見たときでした。


すぐさま先生に連絡をして動いて頂きました。

これをしたのは女の子で、
後日　お母さんとその子が自宅まで謝りに来ましたが、

黒くなってしまった皮膚を気にする子供を見て、
大きく環境を変えた方がいいのでは‥と主人と話し合いをし、
私と子供だけ地元に帰る選択をしたのです。


4月から新しい学校に通える様に春休みに引っ越しを済ませ、
親子2人新たな生活が始まりました。

子供は、この学校の部活動で陸上と出会い、

上級生に　可愛いがってもらえた事、成績を残せた事、　　
色々な要因が自信を付けるきっかけとなり、
いじめを克服できた様に思います。

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生い立ち（23）

抱っこひもやヒップシートは足元が見えづらく、
足に問題のある私は、つまづいて転びそうになったり、

公園から帰りたくなくて逃げ回る子供に追いつかなくて
苦労したりと色々ありましたが、
年中さんの半ばで新たな場所に転勤になります。

またゼロからのスタートでした。


年度途中からの転園になり、色々見て回りました。
いくつか定まってきた時、親から「方位を見て決めなさい」と
連絡が入ります。

その年その年で吉方位があるから、
必ず良い方位にある園にしなさい！と言うのです。
パニックになりました。

両親は、孫かわいさからかもしれませんが、
こんな事まで指示をしてくる親に反発を覚えながらも、

私の心は恐怖で一杯になり　逆らう事が怖くて怖くて、
言うとおりにするしか出来なくなっていました。

子供を一番に考えなければならないのに..

園は、馴染むまで注意して見ていきますと言ってくださり、
お友達もすぐにできましたが、今も子供には
申し訳なかったと思っています。

この園には1年と少し通い無事卒園し、地区の小学校に入学します。

運動会の親子競技が心配でしたが、
この学校は役員参加で一般はなく、事なきを得ます。

子供もすぐ近所の子と同じクラスになり、楽しそうに通っていました。

2年生に進学し、新たなクラスになります。
しかし、この2年生でいじめを経験する事になります。

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生い立ち（22）

こんな事もありました。

私は病院の方針により帝王切開でしたが、

年齢を重ねた親戚や、後に知り合った一部の人に、
「陣痛の痛みを知らないなんていいね！」、

母乳の出の悪い私に、「どうしょうもねーな！」との
言葉をなげかけられた事もありました。

一部の人や、親戚からの言葉でしたが、
当時　まだ'母乳神話'　'自然分娩神話'が健在で、

あまり深く考えずに口にした言葉だと思いますが、
産後のナーバスな時期には、心をえぐるには十分な刃（やいば）となりました。


当時同室のママが3人目の出産で、彼女も理由があり完ミでした。

上の２人は週末によく病室に遊びに来ていましたが、
体格もよく元気そのものだったのを覚えています。

私の友人の子も100%完ミでよく一緒に過ごしていましたが、
このお子さんも病気1つせず育ち、今は海外で活躍しています。

私は自分がすごく辛かったので、知り合いの出産祝いの時とかに、
この2つは話題にしない様にしています。

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